【体験談】うつ病と束ねないで!

  • 2015/05/29

友達か同僚がうつ病だと言われたら、どう思いますか?

ある日の職場、いきなり出勤してこなくなった同僚(しかも仲の良かった同僚)から郵便が来ました。表面には、「病気休暇届 在中」と書いてあります。きっとその中には、診断書も入っていることを、あなたは簡単に想像するでしょう。果たして、あなたはその人に対してどのような感情を抱くのでしょうか。

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http://pixabay.com/

「えっ、僕だってしんどいし、◯◯さんは上司も友達も優しいし。病休って休んでて給料もらえるとかマジズルいわ〜。」

「私だって有給使いたいし、休みたいし、あのくらいでうつ病とか言うなよな。気の持ちようだって」

「俺だって病んでるわ〜、仕事のしわ寄せも来るし、サイアク!!」

もしくは、この文を読んでいる優しいあなたは、そんなことを思わないかもしれないですね。

「うつ病とかよく聞くし、大丈夫かな…メールしてみよう。でもなんてメールしたらいいのかな?」

「電話かけても繋がらんし、俺らのこととかどうでもいいのかな?」

「うつ病って、…って噂あるけど、どうなのかなぁ。」

「あいつって、**さんと付き合っていたよなぁ…詳しいこと聞いてみよう」

先に結論を言うと、どう思ってもいいのです。そう思っているだろうな、ということは既に病気を抱えた本人もたいてい理解していることです。

じゃあどうして説明してくれないの?こんなに心配してるのに?と思う方は、うつ病の当人の味方に本当になってあげてほしい人ですね。一般論とは違いますが、少し書かせてください。

本人も説明できなくて苦しんでいる場合も。

私は現在、うつ病を患っていて、通院加療中です。もう3年になります。実は、これまで書いてきたことは、自分がうつ病になった際に、実際に「周囲でこんなこと言ってたよ」と聞いたり、送られてきたメールの中に書いてあったりしたことです。

LINEやFacebookでのメッセージは、嬉しくもあり、そしてどう返信していいのか解らないものでした。だからといって放置もできなかった僕は、表面上「今はまだ体調が悪いけど、まぁ大丈夫」なんてことくらいしか言えていませんでした。もちろん、大丈夫ではない日も往々にしてあったのですが(今もたまに大丈夫ではないのですが)。

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http://pixabay.com/ ※私ではありません

「ちょっと病んでてさ〜」なんて軽く使われるフレーズですが、この言葉は、単に「(一時的に)気持ちが落ち込んでて…」ということで、しかも理由はほとんどが明白です。きっと彼女もしくは彼氏と別れたか、仕事でうまくいかないか、それとも家庭内の事情か。学生ならテスト前で勉強しなければならないことかもしれないし、社会人なら契約ノルマが達成できないことかもしれないですね。

僕のうつ病は、自分自身のことがうまく説明できなくて、言葉を費やしてもなんか違っている気がして、それを苦しく思いました。誰かに話すことで周囲の理解が得られるもので、黙っている分には、テレパシーなんかを使わなければ伝わりません。だけれど、理由がはっきりしない、もしくは理由があったとしてもどうしたらいいのか解らない…。もしかしたら怠けてると勘違いされているかも…。そんな恐れをずっと抱えていましたし、今も抱えています。

本人も、周囲の人も、始めはその人を十分に理解できなくて当たり前、という前提が大切。

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http://pixabay.com/

私の場合、私が5歳の頃から親が自律神経失調症(当時の言い方では精神病でした)を患っていました。そのため、逆に親戚から、「体調はどんな感じ?」と訊かれることも多かったのですが、これがストレスでもありました。元気な日もあれば、すごく体調が悪い日があることは、傍目で見ていたり、実際に話すことで、子どもながらに察することができました。でも、それを人に説明するすべは持ち合わせていませんでしたし、アラサーになった今でも説明することは非常に困難です。

うつ病、適応障害、統合失調症…先天的・後天的を問わず、精神疾患の場合は特に、症状やその背景となるものを説明することは本人でさえも非常に困難です。しかも、病名があっても、その症状の内容や度合いは人によってさまざまです。だからこそ、病院に通って、症状を軽減する薬をもらったり、カウンセリングを受けたりするのです。家族だから、恋人同士だから、友人だから、その人を理解できなければいけない…そんなことはありません。

特に家族の場合、病気を持っている人に対して、自分が何もできていないことに悩むかもしれません。逆にツラくなることもあるでしょう。それは、普通に持ってしまう感情なんです。病気を患っている本人も、家族も、お互いに傷つけあうことが頻繁にあります。お互いに相手のことを十分に理解し合うことが難しくて当たり前です。普通の人間ですら難しいのですから。

最後に

周囲の方は、理解しあえなくても、ただそばにいるよって、知らせてあげてください。僕の場合は、メールで「いつでもなんでも話聞くから」っていう一言が一番癒やされました。  本人は、病気の調子がいいときに、遠慮せずに周囲と連絡をとってみるのがいいですね。そのとき、周囲の人を気遣う必要はありません。逆に、周囲の人が話せない状況なら、「ごめん今用事があって…」と返ってくるものです。そして、それは「あなたに会いたくない」ということではないということを理解することが大切です。つい変に勘ぐってしまいがちですが、そんなことを考えたって何も生まれません。(正確には、何も生まれませんでした。)  理解しあえなくても、「待っている」と「伝えたい」が重なる瞬間が出てきます。そういった時に、少しずつコミュニケーションをすることで、なんとなく気持ちが解るときがくるんじゃないか、と思います。


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この記事の著者

やしゆう

やしゆう

1986年生まれ。5歳で親が自律神経失調症になり、13年間親の病気を中心とした生活を送る。18歳で独り暮らし、大学へ通いつつ介護の代わりに自らの生活費を稼ぐ。就職するも、25歳で自分自身もうつ病と診断され、少しだけ親の気持ちが解りだした。現在通院加療中だが2015年度中に治すことを決意。

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