結局「障がい」「障害」「障碍」ってどう書くのが正しいの?

  • 2015/04/14

Sachin Sandhu
FacebookやtwitterなどのSNSだと、普段自分が書く文章がいろんな人に見られますよね。
そんな時にふと気になる、「これってこの書き方で正しいの?」というお話。ズバッと結論を書きたいところですが、そうも書けない複雑な事情があるのです。

法律上の表記は?

法律上の表記は「しょうがい」が一般的です。
福祉等に関する法律群では、すべてこの表記です。ただし官公庁や、行政機関では現在「障がい」とひらがなに開いてかいているところが多いです。
例えば大阪市では平成25年(2013年)の9月から、順次「障がい」の表記を使うようにすることを決定しました。

どう書くのが正しいのか?

実をいうと、どう書くのが正しいということは現状ありません
官公庁や、行政機関、報道機関を含めた各企業など、独自に表記に関するガイドラインやそれに類するものを定めて、適用しているだけです。
実態としては「障害」と「障がい」が多く、「障碍」はそれほど見ないという感覚でしょうか。正式な調査は行っていませんが。

日本語には正書法という、いわゆるどう書くのが正しいのかという規定は存在しないので、ここは表現者の自由です。ただ、最初に書いた通り、法律については「障害」という表記を使用しているので、名称としての法律などは当然「障害」を使うべきでしょう。
具体的には、「障害者総合支援法」を「障がい者総合支援法」とは、固有名詞である点から言えば通常書くべきではないはずです。

なぜ表記がばらついているのか? 「障碍」編

表記的には「障碍」の書き方が3つの中では最も古いです。手元の資料によりますと、平安末期には使用されていたようです。ただし当時の読みは「しょう」で、「怨霊などが邪魔すること。さわり」となっています。
時代は飛びますが、明治期には障碍の字に対して、「しょうがい」の読みが当てられていたようです。
ちなみに、「碍」という漢字は「礙」という字の俗字(正字ではないが一般的に使われている字)なので、「障礙」という表記もありえますね。

なぜ表記がばらついているのか? 「障害」「障がい」編

障害の表記が広く使われるようになった理由は、「碍」の字が常用漢字外となったことが有ります。また、昭和24年、国立身体障害者更生指導所設置法・身体障害者福祉法において、「害」の字が採用されたことから、現在は法律については「障害」の表記を使うことが一般的になりました。

しかし「害」という字が害悪などあまりい印象を与える文字ではなく、社会的価値観の形成を助長するのではないかという声もあり、近年書き方には様々な意見が出されています。
そのような流れも受けて現在の官公庁では「障がい」の表記を用いることが多くなってきました。

揺れる「しょうがい」の書き方

官公庁では「障がい」の表記が多くなりましたが、ひらがなにすることで逆に壁を作ってしまうという意見や、社会にある様々な障害物(バリア)が「障害者」を作ってきたので、「害」という字は間違いではない、という意見もあります。
また、点字での表記の観点から「しょうがい」と開くべきとする意見もあり、一様ではありません。

近年のコンピュータの普及から言えば、「障がい」と漢字と平仮名の混合表記だとText to speech(文字読み上げ機能)がうまく認識しないことがあるので、「障害」と漢字表記が好ましいという話もあります。

ちなみに、平成22年に国が一般を対象に行った調査では「障害・障碍」4割、「障がい」1割でした。
「障害」の表記に関する検討結果について

表記の先にあるもの

上記の議論はまだ現時点で決着はついていませんし、それぞれの立場からの意見であることもあり、まだまだ時間のかかる問題だと思います。
しかし近年の法制度は「障害」そのものを中心とするのではなく、障害を持つ「人」の状況から支援の方法を検討していく方向に変わっています。
そういう意味では表記の仕方はさほど重要なものではないという考え方もできるのではないでしょうか。


↑「フォロー」するとケアラーの最新情報が届きます♪
いつもシェアありがとうございます>< 皆さんのシェアが励みになります!

この記事の著者

ケアラー編集部 山本

ケアラー編集部 山本

ケアラー編集部の山本です。
主に障害者に対する支援制度の紹介と企業の障害者雇用の取り組み方などについて、書いています。

この著者の最新の記事

関連記事

ページ上部へ戻る