障害者雇用に待ったなし! 障害者雇用率制度の強化と罰則について

  • 2015/03/18

一般企業で働く障がい者の方の人数は年々増加しています。
例えば平成15年から平成23年にかけて、一般企業で就労する障がい者の方の数は約4.4倍に増えました。
とは言え、実態としては雇用が十分に行き届いているとはいえず、上記平成23年時点でも、一般企業に就労している障がい者の数は、希望されている方全体の半数程度にとどまっています。

国としても日本という国の就労人口が減少していく中で、今働けていない障がい者の方の力を労働者として活かしていかなければいけないということで、一般企業への就労をサポートする就労移行支援事業を重点的に支援するなど、遅まきながら力を入れています。

さて、そんな中で今回はどちらかと言えば採用に関わる企業の方向けに、障害者雇用率制度についてご説明します。
身近に障がい者の方がおられる読者の方は、ぜひお勤めの企業ではどうなっているかをお考えください。

障害者雇用率制度とは?

一言で言えば、「従業員数が50人以上の企業は障がい者の方を雇用しなくてはいけない」という、制度で、「障害者の雇用の促進等に関する法律」というものに基づく制度です。
具体的には、従業員の一定の割合(法定比率)以上が、身体障害者・知的障害者でなければいけません。精神障害については規定がありませんが、雇用した場合は身体障害・知的障害を持つ方を雇用した場合と同じようにカウントします。

ちなみに、2015年3月18日現在、民間企業における法定比率は2%(50人につき1名)です。この比率は少なくとも5年に一回は見直しを行うことが法律に盛り込まれているので、今後比率が上がることはあっても下がることは、相当障害者雇用が健常者の雇用水準に近づかない限りはないものと思われます。

罰則について

障害者雇用率制度には具体的な罰則が有ります。
常時雇用している従業員が200名を超える企業が、比率を見達成の場合、不足1名につき月額5万円を「納付金」という名目で国に収めなければいけません。
また、この給付金は比率を達成した企業へ、調整金として分配されたり(法定比率で要求される以上に雇用した場合に給付されます)、障害者雇用を促進する助成金の財源になったりします。

また、今年2015年4月(平成27年4月)から、この規定に調整が入ります
具体的には200名超だった、処罰(名目は納付金なので、厳密には罰金ではありませんが)の対象が、100名超に引き下げられます。
101名を雇用していて、その中に障がい者が含まれない場合、月額10万円の納付義務がでるのです。

どうやって対応すればいいのか?

従業員数が50名以上の事業主には、次の2つの義務があります。

  • 毎年6月1日時点の障害者雇用状況をハローワークに報告すること
  • 障害者雇用推進者を専任するよう努めること

障害者雇用推進者とは?

次のようなことを行う担当者のことです。

  • 障害者の雇用の促進と継続を図るために必要な施設・設備の設置や整備
  • 障害者雇用状況の報告
  • 障害者を解雇した場合のハローワークへの届け出 など

除外率について

一部業種では、障がい者の就労が難しいとして、最低雇用しなければいけない障がい者の人数から何%かを免除される場合があります。
詳しくは障害者雇用率制度における除外率一覧(PDF)で確認できます。
ただしノーマライゼーションの観点から、今後も除外率は低下していくと思われます。

さて、貴方が勤めている、関係がある企業はどうだったでしょうか。
来月(2015年4月)から、罰則対象となる企業が100名以上になるとはいえ、事業所数で言えば100名以上の企業はそんなに多くありません。
まして200名以上から100名以上に引き下がったわけですから、100~200人規模の事業所だけが新規に罰則対象となる、というわけです。
しかし一方で徐々に基準が厳正になっていっていることも事実です。

制度はあくまでも制度。より良いチームを作るために、広い視点で企業内のダイバーシティ(多様性)を構築していきたいですね。

Donnie Ray Jones


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この記事の著者

ケアラー編集部 山本

ケアラー編集部 山本

ケアラー編集部の山本です。
主に障害者に対する支援制度の紹介と企業の障害者雇用の取り組み方などについて、書いています。

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