刺激に過敏になるということとケアラーにできる対策とは?

  • 2015/06/12

はじめに

ついに梅雨っぽい季節に入りました。私の体調も下降気味で、特に雨の日は遅刻する日も出ています。しかし、これでは仕事が終わらない。そこで、母が言っていた「天気が悪いから調子が悪い」と言っていたのを思い出し、対策がないか、「気圧 うつ」というワードで検索してみました。

すると、見事、非常に解りやすい解説サイトにたどり着いて、僕としては原因が解り一安心しました。それと同時に、「家を出たらなんとか会社にたどり着いて、その後は普通に仕事ができる原因」についても理解できました。(引用元:新宿メンタルクリニック「雨とうつの関係について」http://www.shinjuku-mental.com/rain.html

一方で、天気が悪いことですら、敏感になっている精神疾患者にとっては一大事だという発見がありました。思えば、精神疾患を持つ母も同じようなことを言っていたな、と。

image2

何が刺激となるのか

一般人が生活していたら何でもないことが、精神疾患者にとっては刺激となることがあります。

例えば、地デジに切り替わる際に、テレビを買い替えたときのこと。買いに行った父は、特に映画が好きで、料金が同じだからと以前のものから少し大きなテレビ(とはいっても、一般家庭にしては普通サイズの36型)を購入しました。しかし、母にとっては受け付けないものでした。「これまでのテレビは28型だった。テレビが大きすぎて、気が滅入る」という電話が、僕のところに入ったのです。

他には、風の強い日に、母と一緒に外出したときのこと。母は、「自分が飛ばされるかと思った」と言いました。家族一同、「何を言っとるんだ、別に台風が来たわけじゃあるまいし」という反応をしていました。別に看板が飛んできたり、そういった危険はまったくない程度の風だったんです!だけれど、刺激に過敏になるあまりに、一大事のように感じてしまうのだそうです。

両方とも、はじめは「何を言っているんだ、意味が解らない」というのが本音だったのですが、実際に影響があるのであれば仕方ありません。テレビは割高ながら従来のサイズに交換してもらいました。風の強い日には、外出を怖がるので、無理に外出させないようにしました。

image3

そして、実際にうつ病になりかけていた時の僕が体験した話です。大好きだった音楽が一時期聞けなくなりました。特に、キラキラしたシンセサイザーや音圧の高いダンスミュージックを聞くと、胸が苦しくなってくる感覚になるのです。

その時期は、ピアノやギター中心の音楽を聴いていました。その後、音楽を聞くのすら苦痛になって、再生していないのにイヤフォンをしたまま外出をしていました。

イヤフォンをしないという選択肢はありませんでした。その時、僕にとって音楽とは、街のさまざまな刺激から自分を遠ざけるためにしていた行為だったんだ、と気づいたのでした。

僕の考える対策

image4

話を戻しますが、ささいな刺激で社会生活に支障が及ぶのは、精神疾患を持つ者としては危機的な状況です。そりゃあこちらで防げる刺激もありますが、天気のように人間では防げない刺激もたくさんあります。

精神疾患者本人である僕は、「自律神経 鍛える」なんて検索をしました。結果としては、一般的に言われていることと大差がないものでした。ストレッチだったり、光を浴びることだったり、呼吸法だったり。それをしても乗り越えられないから困っているというのに。

さらには、あえて刺激を与えることも重要だという文面もあります。温かい風呂のあとに足に水をかける、寒風摩擦、部屋を明るくする。確かに理論的には理解できます。自分自身が実践しようと思えば実践できます。ただし、それはあくまで本人が求めている場合の話で、実際に苦しんでいる本人に、提案できるはずもありません。

実家で母と暮らしていた時も、できる限り刺激を与えないようにしてきました。刺激を与えれば体調が優れなくなり、すぐに自分の責任にされてしまう…幼心に、そんな恐怖があったのでした。外出するか否かで迷う母に、自分が面倒だからという本当の理由がありながら、その他の理由を並べて外出を控えさせたこともあります。(自分自身が刺激にも弱くなってしまい、外出にためらうことがあるようになったのは皮肉ですが。)

image5

今は、小さな刺激を与えるようなことをすればよかったのかな、と思います。一日中部屋にいるだけで、何もしないのは確かに心が滅入るでしょう。話し相手になったり、何か負担にならない程度に仕事をお願いしたり、すればよかったのかなぁと思う時があります。もし、それができる状態のケアラーさんは、実践してみてください。

とはいえ、ケアラーさんも人間です。自分の感情や葛藤もあるでしょう。当時の僕だって、こうすればいいと知っていても、実践できなかったと思います。そういう方は、無理に刺激を与える行動をしなくてもいいんです。ツライと訴えられた時、「きっとこういう刺激があるからツライんだよ」という理由だけ伝えてみてください。そして、「原因はわかるけれど、どうすればいいかは、自分には解らない」と正直に言ってください。

それだけで、「自分がなんとかしなければならない」「自分が怠慢だ」と感じている精神疾患者が、「自分のせいではない、病気で刺激に敏感になっているだけなんだ」と認識できます。少なくとも自分を責めてしまうことは減るんじゃないかと感じます。

私も、この記事を書くことで、自分の体調が悪くなる原因に「刺激」があることについて知ることができました。自分にどんな刺激がどんな影響を及ぼすのか、見つめていくところからうつ病の治療を始めたいと思います。


↑「フォロー」するとケアラーの最新情報が届きます♪
いつもシェアありがとうございます>< 皆さんのシェアが励みになります!

この記事の著者

やしゆう

やしゆう

1986年生まれ。5歳で親が自律神経失調症になり、13年間親の病気を中心とした生活を送る。18歳で独り暮らし、大学へ通いつつ介護の代わりに自らの生活費を稼ぐ。就職するも、25歳で自分自身もうつ病と診断され、少しだけ親の気持ちが解りだした。現在通院加療中だが2015年度中に治すことを決意。

この著者の最新の記事

関連記事

ページ上部へ戻る